4日間にわたって熱演が繰り広げられたEARTH STAGE。そのグランド・フィナーレを飾るのはback number！　昨年には初の日本武道館ワンマンも成功させた彼らが、3回目のCDJ出演となる今回は満を持してEARTH STAGEに登場！　清水依与吏（Vo・G）、小島和也（B・Cho）、栗原寿（Dr）の3人に村田昭（Key）、矢澤壮太（G・Cho）、藤田顕（G）のサポート陣を迎えた鉄壁の布陣でオン・ステージすると、いきなりパワフルなビートと清水のエモーショナルな熱唱でEARTH STAGEをでっかく揺さぶってみせる。「back numberです！　今年もよろしく！」の清水の声に、熱い歓声が湧き起こっていく。めくるめくストリングス・サウンドから流れ込んだのは、昨年6月の最新シングル曲“高嶺の花子さん”。みっともないくらいのヤキモチ焼き男の心情すらも、アリーナ・クラスのダンス・ロックへとネガポジ変換して響かせてみせるback numberのマジックが、この日のEARTH STAGEでも最大限に咲き乱れていた。

「EARTH STAGEに立てて嬉しいです！　back numberです！」と、深夜のこの時間でもフロアを埋め尽くしているオーディエンスに語りかける清水。「そうだね、大トリだもんね！　他のステージではまだやってるけど、ここは『back number終わりです！』って言った瞬間にバラしが入るから(笑)」と悪戯っぽく話しつつ、「俺らを選んでくれて嬉しいです！」とストレートに感謝を伝えていく。「このステージに似合わない、ちっちゃい歌いっぱい持ってきてるんで(笑)」と清水は言っていたが、2月5日リリースのシングル曲“fish”のセンチメンタルなバラードで描き出した歌の風景は、どこまでも雄大で、力強い。パーソナルでメランコリックなポップ・ナンバーも、アグレッシヴな疾走ナンバーも、back numberという名のひとつの大きなロックのパースの中で、強烈な熱量を放っている――そんな彼らの「今」の訴求力を高純度結晶させたような、充実のステージだった。

「年初めに俺らを選んでくれてありがとう！　身体揺らしていきましょう！」「跳べ！　幕張！」のコールから、ライヴは終盤へ。EARTH STAGE一面のジャンプ＆ダンスでフロアが大きく揺れ、高らかなクラップが広大な空間に響き渡っていく中、「2014年を、この曲やって始めさせてください！　2015年になっても、2016年になっても、離れてたって迎えに行きます！」という清水の言葉とともに響いた最後の曲は“スーパースターになったら”。ダイナミックなアンサンブルを貫いて「一緒に歌ええええええっ！」と絶叫し、メロディ・パートをオーディエンスに委ねてみせる清水に応えて、フロア一面に湧き起こる大合唱！「愛してるぞおおおおお！」のシャウトが幕張メッセを震わせて……終了。3人＋3人がステージを去った途端、アンコールを求める手拍子が湧き上がり、ほどなく再びバンドが登場！　「本当に残ってくれてる……どうもありがとう！」と清水。「もともとこんなふうになれると思って始めた音楽じゃないけど……」と、この大舞台に立っている「今」の感慨を語っていく。「今年もいい曲、いい歌詞書いていこうと思うんで！」という宣誓とともに正真正銘のラストに放った“海岸通り”が、ひときわ熱いハイジャンプを巻き起こしていった。EARTH STAGEの4日間を締め括るにふさわしい、堂々とした、それでいてどこまでも人懐っこさに満ちた名演だった。（高橋智樹）