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開演前のCOSMO STAGEに続々とお客さんが詰めかけてくる。すっかりフロアが満杯になった頃、温かな拍手に迎えられて登場したのはtricot! まずは「せーの!」で爆音を鳴らすと、今年の流行語にもなった滝川クリステルの振りを中嶋イッキュウ(Vo・G)がしてみせて、“おもてなし”へ。ストイックの限りを尽くしたかのようなタイトなアンサンブルが、フロアに突き刺さっていく。それをどこ吹く風と見下ろしながら伸び伸びと羽ばたいていく歌声とのギャップが気持ちいい。続く“POOL”では、襲いかかるような暴力的な音塊を叩きつけてオイ・コールを誘引。複雑なアンサンブルと柔らかなハーモニーが溶け合う“おやすみ”と続けると、COSMO STAGEは思い思いに身体を揺らすオーディエンスで溢れ返った享楽空間へと導かれていった。

キダ モティフォ(G)「ここはCOSMO STAGEですけど、他のEARTH/GALAXY/MOON/ASTROと比べて何処が一番デカいと思う? COSMOやって、意味的には! だから今日は宇宙規模のライヴをしにきました」
イッキュウ「じゃあ宇宙的な曲やりますか。変な曲やけどついてこれる?」

とスタートしたのは“おちゃんせんすぅす”。お世辞にもノリがいいとは言えない変則ビートでありながら、不思議と快楽のツボを突きまくってくるこの曲に、フロアのダンス熱は高まるばかり。本当に変な曲だけど、だからこそ頭でっかちにならず本能のままにアガれるような、原始的ともいえる興奮とスリルが場内を席巻していく。そしてキダ モティフォの音頭による「カウントダウン、ジャパン!」のコール&レスポンスが決まったところで、“爆裂パニエさん”から猛ダッシュ。「2013年はみんなを待たせたときがあって、そのときは時間が経つのがすごく長く感じました。でもこういう楽しい時間はあっという間だね。あと1曲だけ付き合ってもらえますか?」(イッキュウ)と、キダ モティフォの頸椎治療によりライヴキャンセルを余儀なくされたことに触れつつ、ラスト“99.974℃”では予測不能なアンサンブルでオイ・コールを沸き起こし、キダ先輩も頭をガンガン振りながらのプレイで完全復帰をアピールし……と、最後の最後までtricotらしさを自由奔放に炸裂させて、ステージを去った4人なのであった。(齋藤美穂)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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