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WING TENT 18:10

大阪発の爆演と笑いで勝ち取った圧巻のトリ

終焉の時が近づく3日目、WING TENTのトリを飾るのは感覚ピエロだ! リハーサルでAKB48の“大声ダイヤモンド”を奏でると早くも会場が沸き返る。観客を味方につけた状態でオンステージ、オープニングは最新作『不可能可能化』の1曲目に収録された“会心劇未来”である。世界や社会にどんな壁があるとしても、《ここから始めようか》、《僕等だけの笑い方を》と明るい未来へ誘う歌がドラマチックに響く。タッピングを織り交ぜた流麗かつ切れ味抜群なギター、弾けるスラップベース、弾力のあるグルーヴを生み出すドラム。2013年に大阪で結成されてからわずか3年でここまで辿り着いた実力を、たった1曲で証明してしまった。

さらに“Japanese-Pop-Music”、“メリーさん”のリフで狂騒を煽り、WING TENTにダンスの快楽とロックのダイナミズムを浴びせていく。間髪入れずに壮大なミクスチャーロックの“リア充大爆発”を投下。そのまま「おっぱいいかがですかー!?」という、TVドラマ『ゆとりですがなにか』を髣髴とさせる横山 直弘(Vo・Gt)の叫びとともに“O・P・P・A・I”へ。満場の観客による「おっぱい」コールは圧巻。そう、みんなおっぱいが好きなのだ。いや失礼しました(笑)。でもこの曲のキャッチーさとディレイによるカオスなサウンドスケープは紛れもなく本物である。

「自分たちのプライドだけでここまで来ました。その結果、1年目にしてトリ。テントから人が溢れる光景を見ることができました。最後に大切な曲を歌います」(横山)の言葉から、“拝啓、いつかの君へ”を届ける。自分の正義を誇るんだと歌うストレートなロックソングを突き刺し、規格外の盛り上がりをもって見事にステージを締めくくった。(秋摩竜太郎)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。