全てのアクトのフォト&レポートを終了直後にアップ!現場の空気を伝えるエリアレポートも!

GRASS STAGE 14:30

かくも激しく美しい、魂の極致の風景

早くも折り返し点に差し掛かった初日GRASS STAGEにはthe HIATUSが登場! アクトの冒頭に響かせたのは、最新アルバム『Hands Of Gravity』の幕開けを飾る“Geranium”。伊澤 一葉 (Keyboard)の清冽なピアノの響きとmasasucks(Guitar)の音塊が熱気を震わせ、ウエノコウジ( Bass)&柏倉 隆史(Drums)のタイトなビートが粛然と時を刻む中、細美 武士(Vocal & Guitar)の歌声が数万人の衝動と響き合って、会場の温度を刻一刻と高めていく。
“The Flare”で青空を紅蓮の音像で染め上げたあと、再び『Hands~』の世界へ。メンバーの音楽的野性を解き放った躍動感を、ハンドマイクで弾み回る細美が力強く煽る“Bonfire”。5人のタフネスが至上の「うた」に結実した“Radio”。燃え盛る情熱を透徹したアンサンブルへ昇華させた“Clone”……唯一無二の音楽探求者集団が辿り着いた、魂の極致と呼ぶべき風景がそこにはあった。

「気持ちいいね! 何回もこのステージ出てるけど、『もっと長くやりたい』って思ったのは初めてかもしれない」と充実感を語る細美。“Insomnia”の決然とした高揚感も、“紺碧の夜に”でGRASS STAGEを揺らしたエモーショナルな熱狂も、常に己の表現を研ぎ澄ませ続けるthe HIATUSというバンドの揺るぎない核心の証明のように激しく、美しく響いていた。
珠玉のアクトを『Hands~』の最終曲“Sunburn”で締め括り、最新モードの世界を鮮烈に轟かせたthe HIATUS。「いい1日にしてね!」という細美の言葉が、爽快な夏風とともに広がっていった。(高橋智樹)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2016」は9月16日発売予定です! 全ライブアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。