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リハーサルの段階から「本気で本番を迎えるために、本気で準備するぞ! お前らも本気で準備しろ!」と叫ぶ平井 拓郎(Vo/G)の本気っぷりが、会場の熱をみるみる上げていった。去年RO69JACKの覇者としてこのステージに立ったQOOLANDが、今年もWING TENTに帰ってきた。この1年で積み上げてきた実力をここで遺憾なく発揮してくれるだろうという期待で、テント内は満ち溢れていた。

「QOOLAND始めます!やれんのか、ひたちなか!」と渾身の叫びで観客を煽ると、初っ端からキラーチューン“勝つまでが戦争”の爆音で一気にエンジンをフル回転させる! 菅 ひであき(B/Cho)の突き刺さるようなシャウトが会場を真っ直ぐに突き抜けていくと、「RO69JACK2013から帰ってきました」と、平井がこのステージへの想いを語ると、激しさのなかに切なさを内包させた声が“ゆとり教育概論”を歌い上げる。

「次、Aメロがそんなに激しくない曲やります」との平井の言葉の横では、川﨑 純(G)が優しく弾けるようにギターを奏で、“白夜行”へと誘う。そして、大阪から東京に夜行バスで上京してきた若者をイメージして作られた最新曲“片道4,100円”が披露された。新しい土地への期待と同時に、不安を吐露する主人公のリアルを見事に詰め込んだ名曲である。曲はその哀愁を引き継ぎ、川崎のタッピングが弾き輝く“さよならNEVADA”へと流れるように続く。

そして菅が10月に新たにリリースがあることを発表すると、会場からは大きな歓声が上がる。そんな高揚したオーディエンスを前に「俺たち、あれをやりに来たんですよ。ダンス」と平井が語ると、彼からはダンスのレクチャーが。そのままタカギ皓平(D)が叩くリズミカルなビートに乗せて“熊とフナムシ”が奏でられると、フロアからさらに大きな歓声が上がった。

「バンドやって3年で、やっとここまできたぞ! ここに来るまでに、金、体調、友達、色んなモノが犠牲になってきた。けど、そんなもん全部吹っ飛んじまうほどQOOLANDのライヴは最高だろ!?」ーーラストの“ドグラマグラ”の曲中に放った平井の言葉が胸に刺さる。1年でバンドはここまで大きくなれる。そしてさらなる成長が期待できる、充実のライヴアクトだった。(峯岸利恵)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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