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ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014 公式サイト
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3日目LAKE STAGEのラストを飾るのはandrop! メンバー本人のサウンドチェックで“Colorful”を演奏していた段階からクラップを巻き起こしていたandrop、青白く輝く照明の中オン・ステージして“Nam(a)e”の精緻なアンサンブルと《美しい鳥と出会いました》という内澤崇仁(vocal & guitar)の歌声が暗闇の中に広がると、LAKE STAGEが一気に凛とした高揚感に包まれていく。3年連続のLAKE STAGE出演にして初めてのトリを飾る彼らだが、内澤崇仁/佐藤拓也(guitar & keyboard)/前田恭介(bass)/伊藤彬彦(drums)のダイナミックで透徹したサウンドスケープは、夜の風景の中で鳴り渡ることで、ひときわその純度と強度をヴィヴィッドに見せつけてくれる。雨は止んだものの、夜風が強くなって冷え込んできたLAKE STAGEだが、「ROCK IN JAPAN、ラスト! 飛び跳ねる準備はできてるか!」という内澤のコールから、前田のベース・プレイが冴え渡る“Boohoo”のタイトなビートと音像が鮮烈に弾け回り、再び会場の熱気をぐいぐいと高めていく。
“Lit”のミステリアス&アグレッシヴなバンド・サウンドで一面のクラップを呼び起こしたかと思えば、ディレイを駆使した佐藤のギター・サウンドと伊藤の緻密で大胆なドラミングが光る“Bell”の先にエモーショナルな多幸感の風景を描き出し、内澤の流麗なファルセットが夜の闇を目映く彩っていく。「このステージ、ラストです! 元気余ってますか? 新曲やります!」と呼びかけて流れ込んだのは、8月13日にリリースされるニューシングル『Shout』から“Run”。祝祭感と躍動感を凝縮したようなこの曲が、LAKE STAGE一丸のコール&レスポンスとともにひときわ熱く響き渡り、レーザー光線とともに至福のダンス空間を生み出していく。「ここから見える景色は最高です!」と満足げに語りかける内澤。「今はさ、何か発言すると、どっから叩かれるかわからない時代だけど。自分の意志をもって発言していきたいと思います。そういう歌を歌います」という言葉とともに、張りつめた空気感の中で歌い始めたのはニューシングルのタイトル曲“Shout”。人間の/世界の「本当に大切な真実」にシビアにフォーカスを合わせて、珠玉の音楽とともに鳴らしてきたandropだからこそ鳴らせる、切実なる「魂の叫び」の歌に、満場のオーディエンスが魅入られたように聴き入っている。
疾走感あふれる“One”では「ひとつになろう!」「一緒に歌おうぜROCK IN JAPAN!」と一面のシンガロングとハンドウェーブを巻き起こしていく。そして、名曲“MirrorDance”! 澄み切った空気の中に高らかなクラップが響き、LAKE STAGEが至福のダンスとジャンプに揺れる。「音楽で悲しい想いとか辛い想いとかをすぐ消すことはできないかもしれないけど、楽しい思い出を作ることはできるんだなって、このステージでしみじみと感じました!」と万感の想いとともに内澤が語る。「みんながここに集まった証を残したいんだけど……みんな、声出せる? 思いっきり声出していこうぜ!」というコールに応えて、ラストの“Voice”で空気が震えるほどの♪ウォーオオオー のシンガロングが見渡す限り満ちあふれて……終了。andropだからこそ生み出せる祝祭の世界が、ここには確かに広がっていた。(高橋智樹)




この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2014」は9月13日発売予定です! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。
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