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COUNTDOWN JAPAN 12/13 クイックレポート



新年が明けての1発目には、昨年もこのMOON STAGEでカウントダウンのアクトを務めたソウル・フラワー・ユニオンが登場! SEのパティ・スミス“People Have The Power”が響く中メンバーが現れ、中川敬(Vo・G)から「2013年、あけましておめでとうございます! ソウル・フラワー・ユニオン20周年!!」と先制の挨拶が放たれる。オープニングは“荒れ地にて”だ。新年への期待も希望も、そして少しの不安も、丸ごと包み込むような歌声に早くも泣きそうになる。曲に合わせて万歳をする一団の輪が、恐らくは他人も巻き込み、どんどん広がっていくフロアの光景も実に感動的だ。曲を終えると、おなじみの「人生は祭りだ、共に生きよう!」の一言。これほど新年を飾るに相応しい言葉もないだろう。2曲目、平歌のBPMを抑え、サビで音圧を高めることでより起爆剤として力を高めた“風の市”がMOON STAGEを自由渦巻く踊り場へと変える。続いて早くも投下された“満月の夕”では、フロア中で本当に沢山の両手が、「普遍」という言葉をそのまま音に起こしたようなメロディに呼応しながら左右に振られ続ける。それぞれ楽しみながら各曲に向き合っていくフロアのヴァイヴがどうにも最高だ。

「みんなにとって最高の一年になりますように! 神頼みよりソウル・フラワーの方が安上がりやで!!」という煽りから“神頼みより安上がり”に突入すると、ここから≪何度もやりなおす しつこく巻き返す≫の名ラインの大合唱が起こった“キセキの渚”~終始爆発的な盛り上がりを見せた“月光ファンファーレ”~そして気付けばいつしかフロアに共通の振付が出来上がっていた“海行かば 山行かば 踊るかばね”と繋がれていき、ノンストップの無限ダンス天国が築かれる。ミホちゃんこと上村美保子(Cho)による観客をアジテートする身ぶり手ぶりに逃さず食らいつくフロアからは、もう笑顔しか見当たらない。12月のワンマンと同様に「核よりおっぱい! おっぱいおっぱい!!」のコール&レスポンスで締めくくった30分間のあっという間のステージには、今日も観る者全ての人生を肯定する無尽蔵の優しさが宿っていた。(長瀬昇)