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COUNTDOWN JAPAN 12/13 クイックレポート



今年2月のリキッドルーム恵比寿公演で実に7年ぶりの復活を果たしたHermann H. & The Pacemakers、ついに幕張のステージに立つ! 岡本洋平(Vo・G)、溝田志穂(Key)、そしてサポート・メンバーの山下壮(G)、TOMOTOMO club(B)、マシータ(Dr)がオン・ステージ、「みなさんこんばんは!」という岡本の挨拶もそこそこに、一発目から“東京湾”投下!――というところで、大漁旗かって勢いのヘルマン旗を振り回しながらウルフこと若井悠樹が飛び込んできて思いっきりアゲ倒し、MOON STAGE狭しと沸き上がる♪Bay of Tokyo〜 の大合唱を「もっといけるだろ!」と煽りまくる。さらに“Come On, Ha!”“エアコン・キングダム”と必殺ナンバー連射! ロックンロールもスカもパンクも取り込んで衝動とセンチメントがこんがらがったまま突っ走るような楽曲と、青春性そのもののようなメロディが、オーディエンスの心の奥底にいともたやすくギアを合わせ、祝祭感のその先へと突き動かしていく。「00年代が生んだロック愉快犯」だったヘルマンの曲が、2012年の今、この場所でどこまでも力強く、ダイレクトに響いてくるのが何より嬉しい。

そのまま名曲“言葉の果てに雨が降る”、そして「アクション!」のコール&レスポンスから「いくぜ幕張!」(岡本)と“アクション”へと一気に流れ込んでいく6人。「あ、溝田さん、妊婦だ。おめでとう!」というウルフの声に、フロアから「おめでとう!」の声が飛ぶ。「みんなの応援といろんなことがあって、今年の2月に7年ぶりに再始動しました! 来年もなにとぞ応援よろしくお願いします!」と語りかける岡本に、熱い拍手と歓声が沸き上がる。そして、「発表があります。来年3月6日、新曲を含んだベスト・アルバムが出ます! その新曲は、俺と平床政治が一緒に作りました!」――脱退したオリジナル・メンバー=平床と岡本との本当に久々の共作!という言葉が、MOON STAGEの温度をさらに上げていく。最後はパーティー・ナンバー“ROCK IT NOW!”ででっかい歓喜の輪を描き出して終了! ヘルマンと僕らの「これから」をどこまでも眩しく照らし出すような、最高の30分間だった。(高橋智樹)