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前アクト・m-floから一転。ひとたび椿屋四重奏が音を奏でれば、PLANET STAGEは妖艶なロック歌舞伎座状態に! “LOVER”、“幻惑”、“恋わずらい”と椿屋の演舞は曲をおうごとに輝度を増し、ヴォーカル・中田裕二の蠱惑的なフェロモンが場内に充満。女の子のみならず会場中の視線を釘付けにした。加えて、激しいアクションにも演奏はまったくブレない高い身体性も発揮。「どこにもないロック・アルバムができました!」と中田が謳うニュー・アルバム(2008年2月リリース予定)に期待が膨らんでやまない鉄壁のライヴ・パフォーマンス、お見事でした!!



なぜかメンバー全員当フェスのスタッフ・ジャンパーを着込んでオン・ステージ。脱ぎ捨てればその下にはオフィシャル・フェスTシャツと、完全COUNTDOWN JAPAN 07/08仕様で登場してくれた音速ライン。“旅ガラス”、“僕らの物語”、“恋うた”と最新アルバム『三枚おろし』収録ナンバーを核としたステージに、PLANETは終始巨大な大合唱!! そして「来年もさ、仲良くやろうね」という藤井(Vo&G)と大久保(B)の飄々とした掛け合いに場内なごむ! なごむ! 愛嬌あふれるキャラクターにキャッチーな歌謡性――音速の旨味を存分に堪能させてくれた充実の40分だった。



PLANETの人口がぐんぐん膨れあがっていく中、ヴィヴィッドで造形的なコスチュームを纏ったSalyu、登場。奔放な少女のように踊り、弾みながら、“landmark”、“Dialogue”、“Tower”と立て続けにヒット・チューンを披露していく。その情感豊かな歌声、そしてどこまでも伸びるファルセットの力強さといったら! 「みんなに最高の年末を過ごしてもらえるように、今夜のベストを尽くします。楽しんでってね!」とオーディエンスに呼びかけ、ときに語りかけるように、ときに祈りを捧げるように、ラストの“LIBERTY”まで丁寧かつダイナミックに歌を届けた。



終演近づくPLANET STAGEに、まずは川島(G&Vo)が登場。「どうも、BOOM BOOM SATELLITESです!」と軽やかにキックオフされたブンブンのステージだが、開始早々“EASY ACTION”、“INTERGALACTIC”でPLANETを怒濤の絨毯爆撃! ビック・ビートのバウンスに会場が隅々まで波打つさまは、ちょっと恐ろしいほどに享楽的だった。終盤も“KICK IT OUT”、“Moment I Count”とキラー・チューンを連打。野蛮で知的、緻密で剛胆――あらゆる意味において破格のライヴ・アクトで、PLANET STAGEはフィナーレに向けて一気に加速度を上げた。



さぁ、遂に。最後のアクトを迎えるPLANET STAGEは、開演15分前から既に超満員。定刻通りにSEが鳴り止めば、間欠泉のように大歓声が吹き上がった。2007年のCOUNTDOWN JAPAN 07/08‐WEST-、そのファイナリスト、くるり、オン・ステージ! 白シャツにキラキラ・ハットでキメた岸田、両手を振って大歓声に応えている(ちなみに佐藤もキラキラ帽)。開口一番「ええ年越しをみなさんで迎えましょう。くるりです!」。そして放たれた音楽は“ロックンロール”! イントロから爆発的に盛り上がるPLANET STAGE。1曲目から尋常じゃない一体感だ。23時42分“ワンダーフォーゲル”、23時47分“JUBILEE”と、歴代の名曲群に酔いしれながらも、刻一刻とその時は迫る。「メガネ? メガネはさっきASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤くんに取られました」、「みなさん思い残したことないですか? あるやろ~ぉ」とお客さんの笑いを取る余裕も見せる岸田(しかし視線はモニター上のデジタル時計をチラチラ)が、その瞬間を前に予想外のMC――絶対みんなが知ってるカヴァーやります、と。そう、2007年のくるりを魅了し続けたクラシックの巨匠・ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンの交響曲“第九”である。スクリーンに映し出された、見慣れないドイツ語詞<♪フロイデ・シェーネル・ゲッテルフンケン~>をみんなで大合唱。で、バッチリのタイミングで完奏。そして盛大な10カウントで歓喜のハッピー・ニュー・イヤー!!! 新しい年の最初の音楽“ブレーメン”が、すべてを祝福するようにまばゆく鳴り渡った。それぞれのライフがここでひとつとなり、またそれぞれのライフとして明日からの365日を歩んでいく――奇跡と日常を虹色の橋で結ぶ最高のロック・マジックを届けてくれたくるりに、そして最高の笑顔でCOUNTDOWN JAPANを照らしてくれた参加者のみんなに最大限の感謝を!!