【JAPAN最新号】SEKAI NO OWARI、満身創痍だからこそ結束、成熟、躍進した傑作『Nautilus』を語る

【JAPAN最新号】SEKAI NO OWARI、満身創痍だからこそ結束、成熟、躍進した傑作『Nautilus』を語る

この2年半くらい風が気持ちいいていうことをあんまり感じなくなったんです。
生きてるだけで幸せに感じるような感覚が体から一切消え去って。
作品を作ってる時だけは、人生が動いてる感じがする……誰かの役に立ってる感じがする

SEKAI NO OWARIの音楽には、この歪な世界を生きていくための、いろんな形をした武器が詰まっている。言うまでもないことだが4人が「生きていくための音楽」とは何かを突き詰め続けているからだ。ポップでファンタジックな曲が暗闇にとらわれそうな時の武器になったり、ダークでシニカルな曲が不安や怒りを吹き飛ばす武器になったり、救いようのないくらい孤独の底に沈んでいく曲がただひとつ生きていくための「救い」の光に見えたり。自分、というか人間の一筋縄でいかなさを、誰にでもわかるクリアな表現で見せてくれる、まさにSEKAI NO OWARIの音楽を4人は作り続けている。

7枚目のオリジナルアルバム『Nautilus』は、歪さが多様化しているとも言えるこの時代を生きていくための武器が、まさに多様にパンパンに詰まっているアルバム。しかも、それが無秩序に詰め込まれているのではなく、完璧なサバイバルキットのように過不足なく取り揃えられている感じがする。SEKAI NO OWARIがSEKAI NO OWARIとして、この時代に機能しまくっているアルバムだと言っていいだろう。

なぜこうなったかというと、個別かつ複合的な理由があってメンバーそれぞれが満身創痍な状態で、言わば生きていくこと、音楽をやっていくこと、そしてSEKAI NO OWARIであることに必死だったから。しかし、それがSEKAI NO OWARIというバンドが持つ特別な才能と無敵の結束力を引き出したのだ。音源が届いて、わりとすぐにインタビューをしたのだが、話し始めてすぐ定石通りのやり方ではこの『Nautilus』に迫れないと悟った。バンドのインタビューとしては、かなり特殊なインタビューの進め方をしているが、この訊き方しかなかったと思う。作品の持つエネルギーからすると驚くような内容もあるが、すべてはこれから始まる史上最大規模のアリーナツアー「深海」への果てしない期待感に繋がっていくので臆せず読み進めてほしい。

インタビュー=古河晋 撮影=太田好治


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