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LAKE STAGE 11:40

太陽もそよ風も味方にする、スペアザのダンス・グルーヴ

太陽がてっぺんに届く時間。穏やかに風がそよいではいるものの、ここはLAKE STAGE、やっぱりギラッとまぶしく灼熱である。続く登場は、グルーヴィーなサウンドで桃源郷へと連れて行ってくれるSPECIAL OTHERSの4人だ。

4人の足並みを揃えるかのようにセッションがスタートし、不規則ながらも心地よく刻まれる宮原"TOYIN"良太(Drums)のドラム・ビートが、まだのんびりと寛いでいる観客をLAKE STAGEに誘っていく。徐々に音量を上げ、観客のテンションも上がってきたところで1曲目となる “Good Luck”がはじまった。10月にリリース予定の6枚目のフルアルバムから、先行配信されている“Good Luck”は、裏打ちのビートが夏の太陽にぴったりの1曲。又吉"SEGUN"優也(Bass)のアップライト・ベースが弾み、柳下"DAYO"武史(Guitar)の奏でるメロディアスなギターと芹澤"REMI"優真(Keyboards)のオルガンが、観客の体を揺らす。スカやレゲエの気持ちのいいチルアウト感がありながらも、徐々にアンサンブルが濃密さを増し、熱を上げて会場を踊らせてしまうのは、スペアザならでは。




じっくりと確実に興奮に火をつけていくはじまりから、続いてはライヴ定番曲の連打で観客をさらにヒートアップさせる。パーカッシヴな鍵盤とギターが競り合うようなスリリングさで絡み合い、饒舌な旋律を生み出す“Random”。歯切れのいいドラムが、セッションの合いの手となり、時に檄を飛ばすようなアグレッシヴなキメで、サウンドの熱量を上げる。生き生きとした魂が宿ったサウンドが、生き物のように跳ねてLAKE STAGEを席巻し、続く“Laurentech”はイントロから大歓声が巻き起こり、観客のハンドクラップが多幸感を添えた。

「おはようございます、SPECIAL OTHERSです。いやあ、夏だね。真夏を体感したね」(宮原)。「まさに体感したね。今日はじまった、俺たちの夏」(芹澤)。そんな挨拶から、来年6月にメジャーデビュー10周年を迎えること、10周年イヤーに向け、すでにいろいろなイベントが動き出していることがアナウンスされた。「平均年齢22歳の我々も10周年ですよ」という芹澤の言葉に、会場から笑いが起こると、「いや、KANA-BOONのちょっと下くらいだからね?」と続け、さらに盛り上げる。なんともフレンドリーなMCから、さらに“Uncle John”の牧歌的で最高に気持ちのいいサウンドが、リラックスしたステップを踏ませてくれる。暑さすらも心地よく感じられるくらい、ゆらりゆらりとハンモックにでも揺られるような音が、真昼のステージにぴったりだった。(吉羽さおり)




この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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