白いスモークがもくもくとステージを覆う中、登場したのはandrop。黒の衣装に身を包んだ内澤崇仁（G＆Vo）が「andropです！」と挨拶し、1曲目“Glider”に突入。清涼感がありつつも強い歌声が、キレがあってラウドなギターロックに乗る。そのメロディは大きな高揚感を生みながら、たくさんのオーディエンスのもとへ届けられた。2曲目の“Bell”では繊細なイントロから歓声が上がった。オーディエンスが一斉にジャンプするサビ前で「行くよ！」と声をかけるなど、彼らの優しい想いと、楽しませようという気持ちが伝わってくる。ロックバンドとしてのパワフルな演奏力もさることながら、ダンス・ミュージックやエレクトロの要素も自由に取り入れる彼ら。“ShowWindow”ではダンサブルなビートに合わせてオーディエンスのハンドクラップが響き、心の内側に寄り添ってくれるような繊細な歌の内容ながら、サビでキャッチーに楽しませる曲の構成が真摯なコミュニケーションを生み出してLAKE STAGEを揺らしていた。

「僕らが音楽をやっているのはみんなに音楽を届けるためで。こうしてここに立てていることを感謝しています」と内澤。ライヴ初公開だという新曲“Boohoo”もアグレッシヴに披露し、ラストは「みんなまだ元気あるでしょ？ みんなで踊ろう！」と“MirrorDance”へ。
力強いビートを丁寧に紡ぎながら、オーディエンスを幸せにするサビでの大ジャンプ＆ダンス空間は、またひとつ夏の素晴らしい思い出となってLAKE STAGEに刻まれた。（上野三樹）

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