【JAPAN最新号】Ado、革命の2024年に向けて――超常的な進化と歌、文化と責任、世界と自分、そして本当のAdoの思い――今、すべてを語る

【JAPAN最新号】Ado、革命の2024年に向けて――超常的な進化と歌、文化と責任、世界と自分、そして本当のAdoの思い――今、すべてを語る

Adoとしての人生のゴールはもう決めつつある。
そこに到達するために、今の考え方や責任は、もっと違う形に成長させないといけないなと思う

Adoが、この1年もまた超人的な活躍を果たした2023年を経て「Ado自身が思う、今のAdoとはこういう存在だ」と、自らを客観的に語ってくれるインタビューになった。

クリアにクレバーに、Adoが「Ado」を言語化できていることにきっと多くの読者が驚くだろう。これほどまでに、世界のあり様と、この世界に生きる自分のことを理解できるものなのだろうか、と。Adoは他にはとても出会えないようなレベルの正確さで、自分自身の超絶的な能力と無垢なるモチベーションの根ざす場所、そしてこれから目指すべき革命の価値を理解している。そのすべての現実や困難を知り、自身の覚悟の有無を問いながら、そのうえで、真正面から音楽の歴史を覆そうとしている。信じられない強度で生を重ねている21歳だと、あらためて思う。

2024年を迎え、Adoは自身初のワールドツアーに臨む。日本発の、日本が育んできた文化を明確に背負ったアーティストとして、その誇りと責任のもとで、Adoが担っているものをまっとうするために世界へと歩みを進める。今のAdoが見せる、「表現」のど真ん中を射抜くような異様なパフォーマンスと、変わらず似たものの登場を許さない「あり方」を見ていると、その背中越しに本当に世界のポップミュージックシーンがぐんぐん近づいてくるような気がするのはきっと僕だけではないはずだ。そして4月、Adoは国立競技場2デイズという、その年齢を考えれば、ほとんど前人未到とも言える偉業に挑む。2日間でおそらく15万人以上もの観客が目撃する、超常現象のようなライブになるだろう。

今回の『歌ってみたアルバム』というのは、まさにこのインタビューにあるような「自分論」を今のAdoが自ら形にし、宣言し、愛でながら、すべてのリスナーに現状報告してみせるような作品になっている。世界に向けて旅立つAdoの置き土産――というわけではないが、「“歌い手”として見つけられたAdoの、ここまでの歩み、そのすべてを受け止めてほしい」ということなのだと思う。10曲にわたり、フルスペックで発揮されるAdoの表現を浴び続ける時間はちょっとすごい興奮を僕たちに与えてくれる。

Adoの、本当の意味での革命はここから始まる。この明晰で鮮烈な言葉と甘えの一切ない美しい自意識、迷いのない覚悟の先で僕たちはきっと、新たな歴史を目撃することになる。Adoに魅せられるリスナー人生は唯一無二の感嘆に満ちている。その理由がこのインタビューでよくわかると思う。

インタビュー=小栁大輔
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年2月号より抜粋)


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