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昼を迎えたSOUND OF FOREST。空はぶ厚い雲に覆われている。でも、透明な悲しみや孤独の情感を鋭いギターの刃に乗せて歌い続けてきたART-SCHOOLには、ある意味ふさわしい天気なのかもしれない。今年4月にはオリジナル・メンバー櫻井雄一の脱退と新メンバー鈴木浩之(Dr)の加入という転機を迎えた彼ら。つまり現在の編成になってから数ヶ月なわけだが、しかしそのアンサンブルはすでに硬質な逞しさを備えていた。序盤は“水の中のナイフ”“サッドマシーン”などライヴの定番曲に加え、8月5日にリリースされる約2年半ぶりのフル・アルバム『14SOULS』から、その表題曲や“ローラーコースター”などの新曲もプレイ。初めて聴く人も彼らの世界に力強く惹きこんでいくようなフレッシュなエネルギーを放っている。終盤は“あと10秒で”“ロリータ キルズ ミー”と、木下理樹(Vo/G)の叫びのような歌声で熱量を上げるだけ上げ、フィードバック・ノイズの余韻を残して終了。見渡すと、フォレストのお客さんの数は始まったときよりも格段に増え、フィールドの端々にまで広がっていた。全身全霊を込めて音楽に向かう今の彼らの姿は、その一人一人に鮮烈な印象を残したはずだ。(柴那典)