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続いての登場は、11月に再始動を告げるミニアルバム『ゼロの森』をリリースしたばかりのluki。ツインギターのバックバンドを従えて、静かにステージに現れると、闇を切り裂くように彼女の武器であるブルースハープが響き渡る。そのまま、一曲目の“天空のトランポリン”へ。真っ白なロングドレスを纏い、バラで彩ったマイクに向かって、切々と歌うその姿からは――彼女のブログによると、さっきまで客席エリアをブラブラしていたらしいのだが、そんなことが信じられないくらいのオーラを感じる。そして、「こんばんは、lukiです」という短い挨拶から“ゼロの森”。美しいハイトーン・ヴォイスが、空間を満たしていく。フロアには、うっとりと視線を送る女の子が見える。続く、“地下鉄”は、ささやかな音色から、終盤に轟音が訪れ、優しいブルースハープで締め括られる、とても彼女の内面を感じさせるナンバーだった。ここで彼女が、「こんばんは、lukiです。足を止めていただいて……」と口を開くと、拍手が沸き起こる。すると、嬉しそうに「ありがとうございます」と返し、「今年は震災とか原発事故とか、悲しい事故がたくさんありましたけれど、これから立ち向かわなければいけないことも、たくさんあるかもしれません、でも、今日、熱い気持ちでライヴに参加してくれるみなさんと接して、心が洗われた気がします」と語る。そして「来年も温かい明かりが灯るように、祈りを込めて」と言うと、始まったのは、まるで目の前にオレンジ色の光が揺らめいているようだった“明かりをつけて”。さらに、伸びやかなサビが気持ちいい“月待ちのロマ”、悲しい旋律が胸に染み入る“Mother Divine”と、自らの心情を出し尽くすように歌い上げていく。最後は、「ありがとうございました」と、一言言い残して、完全に別世界だったライヴの余韻を残してステージを去っていった。(高橋美穂)