拝啓、最高の未来へ

赤い公園『赤飯』
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ALBUM
赤い公園 赤飯
ベスト盤の役割とは、往々にしてこれまで残した珠玉の楽曲に改めて光を当てるという側面と、これまでのキャリアに一区切りを付けるという側面を併せ持っている。だからこそ、あえて赤い公園の「現在」と「未来」のことを書きたい。赤い公園は、2018年1月4日にホームグラウンドである立川BABELにて、3人体制となって初のライブにして単独公演を開催した。そこで披露されたのは、実に全20曲もの新曲だった。過去曲は一切なし。津野米咲(G)、藤本ひかり(B)、歌川菜穂(Dr)が入れ替わり立ち替わりでボーカルをとり、津野にいたってはギターやキーボードのみならず、ベースを弾き、ドラムも叩いた。そんな彼女たちの姿に見たのは、パンク精神さえ感じる執念でもあった。同時に、楽曲自体はどれも赤い公園の真髄が脈々と息づいた、ジャンルの文脈は無軌道でありながら、徹底的にポップなサウンドと歌で構築されていたから、痛快だった。今後、新たなボーカリストを招く可能性もあると思う。そんな未来に思いを馳せながら、本作で赤い公園の、赤い公園たる所以を堪能してほしいと思う。(三宅正一)
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