デヴィッド・ボウイ:プラスチックソウルの実験者から、成熟した「生身の人間」へ ―― 世紀のはざまで新たなアイデンティティと強さを獲得した充実の日々を語る!

デヴィッド・ボウイ:プラスチックソウルの実験者から、成熟した「生身の人間」へ ―― 世紀のはざまで新たなアイデンティティと強さを獲得した充実の日々を語る! - rockin'on 2024年3月号 中面rockin'on 2024年3月号 中面

現在発売中のロッキング・オン3月号では、デヴィッド・ボウイのインタビューを掲載!
以下、本インタビューの冒頭部分より。



「大衆の欲求は分かっていた、でも自分自身を満足させられなかったし、熱心なファンも失望させた。
だから90年代への転換期、僕の人生は再び均衡を取り戻し、前よりずっとハッピーになることが出来たんだ」


デヴィッド・ボウイのしゃがれた大きな笑い声が、ニューヨークにある彼のレコードレーベルのオフィスの無駄に長く無機質な会議室中に響いた。「ほら、知ってるだろ、古いフライパンやアルミホイルなんかの廃材を使って、とてつもなくファンタスティックな塑像を作り上げる連中?」。

彼は破顔し、タバコを軽く吸いつけ、エスプレッソにほんのちょっと口をつけると、すっかりくつろいだ様子で話を続けた。「そう、僕は彼らに対して大いなる共感を抱いているんだよ、だって僕には彼らのやっていることがよく分かるからね」

彼はさっと椅子から立ち上がると、話を続けた。「若い頃、生まれて初めて彫塑をやり始めた時には、もう本当にその場の思い付きで、自分でもそれが何なのか分かってなかったような気がするんだよ。僕が作ったのは15フィート(約4.5m)くらいある赤ん坊を抱えた男性の像で、その片足で巨大な地球を踏み抜いてるって構図でね。僕が彼を作るのに使ったのはセロハンとポリエチレンで、脊椎部分は立体ポストカード、ペニスの部分は木綿糸の糸巻きの先に小さな立方体の鉛筆削りをくっ付けたもの、ヒップの部分は45回転のシングル盤で作った。そうして梁からピアノ線で彼を吊ったんだよ、巨大な操り人形みたいにさ」

ボウイはそこで一瞬言葉を切り、その光景を思い返している様子だった。「彼のボディはありとあらゆるガラクタで出来ててね」、彼は途方もなく愉快そうに大きな声で語り続けた。

「外側は透明な素材だったから、中に詰まったあれやこれやが全部透けて見えたんだよ。もし当時の僕が自分に関して、今くらい分かっていたら、僕が今音楽でやっていることとまるっきり同じことをやってるって言うだろうね。僕は生まれつきガラクタ収集癖があるんだよ、目についたものは何でもかんでも持って帰って来ちゃうんだ」
(以下、本誌記事へ続く)



デヴィッド・ボウイの記事の続きは、現在発売中の『ロッキング・オン』3月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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