【完全レポ】UNISON SQUARE GARDEN、極限進化の「今」を中野サンプラザで観た

  • 【完全レポ】UNISON SQUARE GARDEN、極限進化の「今」を中野サンプラザで観た - Photographer:Viola Kam (V'z Twinkle)

    Photographer:Viola Kam (V'z Twinkle)

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UNISON SQUARE GARDENが、8月16日に中野サンプラザで全国ツアー「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2016 『Dr.Izzy』」の東京公演を開催した。RO69では、この模様をロングレポートでお届けする。

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「今日もいい曲いっぱい持ってきたんで、最後まで楽しんでいってください。よろしく!」という斎藤宏介(Vo・G)の快活な言葉がライブ序盤のMCで響く頃には、満場の中野サンプラザはジャンプと歓喜に熱く揺れる熱狂空間へと塗り替わっている――。
6thアルバム『Dr.Izzy』のリリースツアーとして、7月15日から開催中の全国ツアー「Dr.Izzy」。ホール〜ライブハウス〜ホールを計40ヶ所・44公演にわたってサーキットするバンド史上最長規模の今回のツアーのうち、序盤ホール日程のファイナルを飾る中野サンプラザ2DAYS。その2日目となるこの日のワンマンライブは、『Dr.Izzy』で劇的な進化を遂げたバンドの「今」を、痛快なライブアクトで真っ向から証明する名演だった。

ツアー自体は12月まで続くため、セットリスト全掲載やステージ演出の詳細はここでは割愛、本稿では一部演奏曲目に触れるのみとさせていただくが、『Dr.Izzy』の楽曲群をステージの展開の主軸に据えた内容からは「ユニゾン最新型」の充実感が十分に窺えたし、シングル表題曲は『Dr.Izzy』の“シュガーソングとビターステップ”も含め3曲のみという楽曲のセレクトからも、どの時代のどのナンバーも最強にポップでパワフルなロックンロールとして鳴らせるというバンドの確信がリアルに伝わってくる。

オーディエンスの悦楽と情熱の在り処にダイレクトに飛び込んでくるような、眩しさとワイルドさに満ちた斎藤の歌声。
ステージ狭しと跳ね回り転げ回り、あたかも見えない敵と闘うようにベースを振り回しながら、躍動感あふれる極太フレーズを叩き出す田淵智也(B・Cho)の爆裂プレイ。
そして、一体どこのフュージョン/プログレドラマーだ?と思うくらいに緻密でシャープなプレイを流れるように体現してみせる、鈴木貴雄(Dr・Cho)のリズムマスターぶり。
音楽的スタイルとしてのロックンロールのステレオタイプに囚われることなく、どんなバンドよりもカラフルでダイナミックで、センチメンタルで獰猛な表現を追い求めて己の楽曲とアンサンブルを研ぎ澄ませた結果、唯一無二の眩しさと強靭さを備えたロックンロールを生み出すに至った――そんなユニゾンの現在地を、その歌と演奏のひとつひとつが物語っていた。

カオティックに渦巻く切迫感をアグレッシブなロックサウンドに重ねた“パンデミックサドンデス”で、観客の日々の軋轢をネガポジ変換して高揚の極致へと誘ってみせるバンドマジック。ポップに弾ける挑発的な歌とグルーヴで客席を激震させた“アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")”。クールなダンスビートと晴れやかなアンサンブルの隅々から、抑え難い野性がほとばしる“シュガーソングとビターステップ”……そのすべてがユニゾンとロックの限界値を更新していくような鮮烈さに満ちていた。

「僕らって、12年前に中野のスタジオで初めて合わせて結成したんですよ。だから『中野生まれ』のバンドなんです」と、この舞台に立つ感慨を語っていた斎藤。2年前にも同じくここ中野サンプラザで2DAYS公演(『Catcher In The Spy』のリリースツアー)を行っていることに触れつつ、「2年前の初日に『ウィキペディアに《下北沢を中心に活動している“下北系バンド”》と書いてあったけど、俺らは中野で結成したから“中野系”だ!』ってMCで話したら、その日のうちに《中野を中心に活動している“中野系バンド”》と書き換えられていた」というエピソードを紹介して、客席を爆笑の渦に叩き込んでいた。全曲驚きと感激が満載のハイパーなアクトを、バンド自身が全身で楽しんでいることが窺えて、なんだか嬉しくなった。

ツアーは9月から中盤のライブハウス日程に突入。次回公演は9月10日・新潟LOTSにて!(高橋智樹)
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