ボブ・ディランの未完の歌詞を用いた新作プロジェクトにジョニー・デップが参加

ボブ・ディランの未完の歌詞を用いた新作プロジェクトにジョニー・デップが参加

ボブ・ディランが1975年の『地下室(ザ・ベースメント・テープス)』に収録された音源を実際に制作した1967年から68年にかけて書いていたものの未完のままとなった多数の歌詞に新しい音源をあらためてつけてレコーディングするというプロジェクト『Lost On The River: The New Basement Tapes』にジョニー・デップが参加していることが明らかになっている。

このプロジェクトはボブの知己としても知られるプロデューサーのT-ボーン・バーネットの指揮下で行われていて、マムフォード・アンド・サンズのマーカス・マムフォード、エルヴィス・コステロ、マイ・モーニング・ジャケットのジム・ジェームス、カロライナ・チョコレート・ドロップスのリアノン・ギデンズ、ドーズのテイラー・ゴールドスミスらが参加していると伝えられている。

ジョニー・デップは"Kansas City"という曲でギターを担当しているが、これはエルヴィス・コステロがライヴ出演のため、この曲のレコーディングに参加できなくなったその代役を務めたとのことだ。ジョニーはT-ボーンの友人で、ロサンゼルスで行われていたこのプロジェクトのリハーサルにも顔を出していたというが、土壇場でレコーディングに協力することにもなった。

『Lost On The River: The New Basement Tapes』では参加ミュージシャンらがボブの歌詞に合わせておよそ20曲以上もの新曲を書いていて、リリースは秋頃になると見込まれている。なお、今回のレコーディングや作品のメイキングを追ったドキュメンタリー作品『Lost Songs: The Basement Tapes Continued』も同時進行で製作されていて、監督にはサム・ジョーンズがあたっている。T-ボーンはプロジェクトについて次のように説明している。

「素晴らしい音楽というのは、ミュージシャンのコミュニティがともによかれと思ったことについて共同作業をした時に一番いい出来映えになるものなんだよ。今作業をやってる部屋には思いやりと支え合いという深い井戸が備わっているんだ。これはもともとボブ自身が今回のプロジェクトのために歌詞を使わせてくれたことにも反映されてるんだ」

ドキュメンタリー作品を手がけているジョーンズ監督は次のように語っている。

「1967年以来失われていたという、今回の未発表のボブ・ディランの歌詞が発見されたというのは、ほとんどハリウッド映画の中のような事件だし、歴史的な事件と呼ぶにふさわしいスケールの発見だと言えるんだよ。T-ボーンと今回のプロジェクトに加わっている素晴らしいアーティストらが、若かった頃のボブと、それぞれの参加アーティストらともコラボレーションを重ね、新しい楽曲を作ってはレコーディングしていく姿を撮らせてもらえるというのはまたとない機会だと思うんだ。昼夜を問わずスタジオで行われている作業は、魔法がかっているものだとしか説明のしようがないね」

(c) NME.COM / IPC Media 2014

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