ポール・マッカートニー、そんな気分になったら引退するがそれは今ではないと語る

ポール・マッカートニー、そんな気分になったら引退するがそれは今ではないと語る - (C)2013 MPL Communications Ltd / Photographer: MJ Kim(C)2013 MPL Communications Ltd / Photographer: MJ Kim

体調が回復して無事アメリカ・ツアーを再開しているポール・マッカートニーだが、ポールは自身の引退について、そんな気分になったら引退するけどまだまだ先だと語っている。

ローリング・ストーン誌とのインタヴューでポールはごく初期の思い出と引退について次のように語っている。

「この間、ぼくたちが本当に初めてやったライヴのいくつかのことを人に話しててね。それはザ・ビートルズの頃でもなくて、まだザ・クォーリーメンだった頃、ジョン(・レノン)と一緒にやり始めた本当に最初の頃のことで、生協組合ホールというところでのほんとに最初期のライヴの一つだったんだけど。ぼくはある曲でリード・ソロの担当だったんだけど、完全に固まっちゃったんだよね」

「母もそのライヴに来てたんだけど、それまでの人生でも一番ド下手なソロをやっちゃったんだ。それでぼくは『もう、こりごりだ、リード・ソロは絶対に二度と弾かない』って決めたんだよね。ぼくにはソロはあまりにもあがっちゃうものだったんだ。だから、ぼくはもうそれから何年も、リズム・ギターとベースだけに専念することにして、ちょっとピアノを弾いたりとか、あれこれほかに手を出してたんだ」

「でも、近頃じゃぼくはリード・ギターも弾くし、それをやってるとぐいぐい自分も引っ張られていくんだよね。それが楽しいんだよ。というわけで、『そろそろ引退するんですか』という問いへの答は、そんな気分になったらってことだね。でも、それは今日じゃないよ」

さらにポールはセットリストでの60年代や70年代のヒット曲と自身の最新作との兼ね合いを次のように話している。

「昨日のライヴでぼくはお客さんに『みんなが新曲についてどう思ってるか知ってるよ』って冗談をかましたんだよ。というのは、ぼくたちが古い曲をやり出すと、たとえば"アンド・アイ・ラヴ・ハー"とか、そういう曲を始めると途端にみんな携帯電話を取り出すからそれでわかるんだよ」

「観客席にちっちゃな光がちらちら、ちらちらって散りばめたようになってまるでディズニーランドのようになるんだよ。では、なんでみんなは携帯電話を取り出したのか? それはみんなにとって『ぼくの大好きな曲だから』ってことなんだよ。それが現実だよ。ぼくがビル・ヘイリーのライヴに望むことと同じで、ぼくはお客さんをがっかりさせたくないんだ。だから、折に触れていろいろまぜごぜにしていくわけだけど、基本的にはお客さんのいろんなタイプの好みを満足させようとしてるんだよ」

「人にはね、『なんでそこまで気を使うんだよ?』とも言われるんだよ。たとえば、ボブ・ディランなんかはなんにも気にしないでライヴをやって、やりたい曲だけやって、それはそれで素晴らしいと思うんだ」

「でも、ぼくは『それもそうなんだけど、ぼくだって昔行ったライヴで観た曲や昔買ったレコードの思い出がどうしても今でも忘れられなかったりするからね』って言うんだよ。だから、そんな同じようなことを感じてるお客さんに『ヒット曲を聴きに来たのにクソ曲ばかりじゃん』とは思われたくないんだよ」

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