『ザ・ビートルズ 1』から10曲を厳選し、アップルのプロデューサーであるジョン・クライドが解説するという映像上映会に今日行ってきた。

ビートルズ初のミュージック・ヴィデオ集がリリースされるというだけで事件だが（全50本のうち20本はアンソロジーで使われておらず、また入ってる30本も部分的にとか、別編集で使われているのみだったので）、
レストアされた映像は、まるで修復され美しく甦った芸術品のような鮮やかさでびっくり。
レジェンドとしてしか知らなかったビートルズが、リアルなロック・バンドとして感じられる新しい体験だった。

“アイ・フィール・ファイン”の別テイク映像では、撮影スタジオで昼食にフィッシュ&チップスを食べている4人の姿が観れたり(１日5作品も映像を撮っていて大忙しだったそう)、

“レディ・マドンナ”のスタジオ映像で実際に演奏していた曲は実は“ヘイ・ブルドッグ”で、その“ヘイ・ブルドッグ”が入った貴重なヴァージョンが体験できたり(スタッフに一番人気が高かった、とジョナサン・クライドは言っていた)、

他にも“ペニー・レイン”でほとんど初めて馬に乗った４人の初々しいエピソードを「撮影でいちばんよく覚えてるのは、終始『リンゴはどこだ？』と言っていたこと」とポールがコメンタリーで語ったり（リンゴは全然乗馬に向いておらず、馬は彼を乗せたまま走り去ってしまったそう）、
ポールを笑わせようとするジョンの姿があったり。

そして2015年最新ミックスの音がすごくいい！
特に5.1chサラウンドのダイナミズムは素晴らしかった。

「こんなビートルズ、見たことない！」というキャッチコピーが、大袈裟な煽りでは全くなく、本当に新しい体験で驚いた。（井上貴子）

トレーラー映像はこちら