back number新曲“ヒロイン”を聴いて思う

いわゆるJ-POPを聴いていて「なぜこの人は“恋”のことばかりを歌うのだろう」と思うときがある。
でも、たとえばテイラー・スウィフトの音楽を聴いていて、ふと「なんで、みんなこんな風に“恋”のことばかりを歌わないんだろう」と真逆のことを思ったりする。
なぜ、そんなことを思うのか自分でも不思議だったのだが彼女の最新アルバム『1989』を聴いてはっきりわかった。
生きているからには僕らはいつか必ず“恋”をする。
“恋”することは、“愛”することよりも遥かに密接に、絶対的なまでに生きることとワンセットだ。
要は、そのレベルで“恋”を歌っているか。
そして、そのレベルで“恋”をしているか。
もっと言えば、そこまで生き物として正直に生きることができているかが“恋”の歌に絶対的な何かが宿るかの分かれ道である。
テイラー・スウィフトの歌には、それがある。

back numberの音楽もそうである。
「なぜ、みんな清水依与吏のように“恋”のことばかりを歌わないんだろう」と思わせる。
彼は、生き物としてどこまでも正直に“恋”をしながら生きて、そして歌っている。
“愛”よりも遥かに心も体もビンビン震わせる“恋”だけを歌うのだ。
そこに関して、依与吏もバンドも1mmたりともブレたことがない。
1月21日にリリースされる“ヒロイン”は、back numberがそんなバンドであることが究極なまでにはっきりとわかる曲だ。
プロデューサーを務めた小林武史は、そのことを熟知していて完璧なサウンドデザインを施している。
この曲が世に放たれたときの破壊力は、間違いなくとんでもないものになる。(古河)
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